『妄言師@無銘の銘柄.jp』アーカイブ

2019年1月まで更新していた、はてなダイアリー『妄言師@無銘の銘柄.jp』を保管しています。

新潮文庫から吉川英治

宮本武蔵(一) (新潮文庫) 三国志(一) 桃園の巻 (新潮文庫) 三国志(二) 群星の巻 (新潮文庫)
吉川といへば六興出版なきあとは講談社の専売特許といふイメージが強かつたので、書店でみつけたときは驚いた。
なんでも昨年が吉川の没後50年で、今年になつて著作権の保護期間が終了してしまつたらしい。
でも吉川の作品は電子化されてゐるので、今さら紙媒体を買ふつもりはない。
じつは妄言師は先週まで吉川の『新書太閤記』を電子書籍で読んでゐた。戦争中に執筆されたものなので、所どころに “日本臣民のあるべき姿” が説かれてゐるのに時代を感じてしまふが、信長が勤王であるといふ描写は*1妄言師には新鮮にも見えた。面白かつたのだが、中途で終はつてしまつたのは残念だ。於福・於通の行く末が気になつて仕方がない。
いまは大長編を読み終へたあとに来る虚脱感で、本を読む気力が湧かない。

*1:それ故に信長は天下統一を進めることが出来た、といふのが吉川太閤記の解釈である。