『妄言師@無銘の銘柄.jp』アーカイブ

2019年1月まで更新していた、はてなダイアリー『妄言師@無銘の銘柄.jp』を保管しています。

群馬日帰り旅行

昨日、東吾妻郡箱島へ行きホタルをみた。5月に映画『虹色ほたる』を観てから、いつか本物のホタルをみたいと思つたからだ。この映画のレニューに「夏休みに上映して欲しかつた」といふ書き込みがあつたが、ホタルのピークは源氏蛍が6月、平家蛍が7月、夏休みでは見頃が終はつてしまふ。
蛍狩りに先立ち川原湯温泉に向かつた*1。田舎に行くと鉄道車輌のドアはボタンを押して開けるものだが、吾妻線の車輌は障子や襖を開くやうに自分でこじ開けなければならない。
川原湯温泉はやがて八ッ場ダムとして湖中に沈んでしまふ。昨年の気仙沼以来ニュースの現場は直に見てやらうと思つてゐたのでこの機会にみに行つた。川原湯温泉駅の近くには建設中の橋脚が聳えてゐる。吾妻峡の風景は素晴らしかつたが、ダムの一部と思はれるコンクリートの壁が興を殺いでしまふ。その後は公共浴場『王湯』にて休憩した。ここで今年初めてニイニイゼミの声を聴いた。せつかく上州に来たのだから、温泉に入らないといふ法はない。ここで入浴して16時14分の電車に乗つた。
JR小野上駅を16時54分に着いた。まだ日暮れには時間があるので、名水と云はれる箱島湧水に行つた。延々と坂道が続き、途中で引き返さうと思つたがなんとか到着した。湧水にある箱島不動尊でお参りをしてから、備へ付けのアルミのコップで水を飲んだ。
ホタル保護区には18時頃に着いた。糧秣の確保のため近くの酒屋にて煎餅を買つた。18時半を過ぎると蜩が泣き出して、たまにカエルの合唱が起こる。19時半を過ぎ暗くなるとホタルが光り出した。源氏は少なめながら元気よく飛んでゐて、平家は小さな光をたくさん放つてゐた。カメラで撮影しようとしたが、暗くてピントが合はなかつたので、目に焼き付けようと凝視した。彼女をデートに連れて行き、ホタルが舞ふなか指輪を差し出して求婚をしたら確実に成功するのではないか(w
20時半を過ぎると光の量が減つてきた。またこれ以上留まると帰りの電車*2に間に合はなくなるので、1,000円寄附して帰路についた。帰りは疲れたので高崎から上越新幹線を利用した*3
気圧の谷が通過するため雨が降るとの予報で傘を持つて行つたが、昼には良く晴れて湿気も少なく梅雨の最中ながら快適な陽気だつた*4

*1:12時56分着。

*2:21時11分の終電。

*3:21時57分発あさま552号。なほ在来線だけでも終電までに帰れる。

*4:蒸し暑い方がホタルには快適らしい。