DVD『新世紀エヴァンゲリオン』第1巻

今週か来週に映画を観に行くので、復習をすることに。テレヴィシリーズは初回放送終了後の96年8月にひととほり観て以来11年ぶりの視聴。
斬新なものや恰好いいものは、時間が経つと得てして陳腐化するものである。バブルのころに恰好いいとされたもの――所謂 “トレンディ” なもの――も、いま見ると “びみょ〜” なものばかりだ。だから『エヴァ』でもさういふ思ひをするのではないかと危惧したが、なかなかどうして普通に楽しめた。むしろ初めて観たときよりも素直に楽しんで観てゐる自分に驚きを禁じ得ない*1。第壱話Aパートのテンポの良さは、アニメ史に残る傑作だと思ふ。
ただ、ひとつだけどうしても見過ごせない部分を書いておく。シンジがネルフを去り小田急線（？）に乗らうとする場面（第四話）、シンジを厳しく監視してゐたネルフの職員は、なぜシンジが電車に乗り去つてゆくところまで見届けないのか？　 シンジを力づくで連れて行く場面があつた直後なので、最後まで見届けないのは職員の怠慢ではなく、脚本・演出の怠慢としか思へなかつた。

*1:問題は、だんだんと詰まらなくなつていつた後半が楽しめるかだ。