『妄言師@無銘の銘柄.jp』アーカイブ

2019年1月まで更新していた、はてなダイアリー『妄言師@無銘の銘柄.jp』を保管しています。

『河童のクゥと夏休み』若干ネタバレ有り

横浜・伊勢佐木町の横浜ニューテアトルで鑑賞。随分とクラシックな映画館だつた。きのふ1日は入場料1000円で観られるサーヴィス・デーなので、前売券を行使しなかつた。先生に引率された小学生が十数人来てゐた*1。それとは別の、隣に座つてゐたガキが鬱陶しかつた。客の入りは半分くらゐか。
さすがは原恵一監督、期待にたがはぬ出来だ。しかし内容は “感動系” と言ふよりは “憂鬱系” で、ラストのクゥのポジティブさが、せめてもの救ひだ。
どこかのサイトに書いてあつたけど、康一の家族構成は『クレヨンしんちゃん*2』の野原家と一緒。膨れッ面の妹・瞳はひまわりを、ノリのよい父・保雄はひろしを、意外としつかり者の母・友佳里はみさえを彷彿させる。
マスコミ対応を過つたことから悲劇が進行。写真誌に掲載されたとき「写真誌のデッチ上げ」とシラを切ればよかつたのに。
クゥの神通力でカラスが破裂して血が飛ぶ場面がチョット怖かつた。
キャストは、母親役の西田尚美さんが印象に残つた。最後に出てきたキジムナーの声はゴリさんそのまんまなのが興醒め。
妄言師がもつとも印象に残つた場面は、紗代子が母の愛人の靴*3を投げ捨てる場面。彼女が単なる “悲劇のヒロイン” ではなく、暗黒面も併せ持つ生身の人間だと感じさせる素晴らしい描写だつた。
絵コンテ本は高値だけど、きのふ夕方に急遽仕事が入つたので、図らずも買ふ資金を稼ぐことが出来た*4

*1:サザエさん』の替へ歌を唄つてゐたのがをかしかつた(w

*2:矢島晶子さんと藤原啓治さんとが『クゥ』に出演してゐる。

*3:絵コンテを立ち読みするまで父親の靴かと思つた。

*4:まだ買つてゐない。