『妄言師@無銘の銘柄.jp』アーカイブ

2019年1月まで更新していた、はてなダイアリー『妄言師@無銘の銘柄.jp』を保管しています。

日曜劇場『華麗なる一族』最終回

万俵財閥を守るために、財閥の未来(鉄平)を摘み取つてしまつた皮肉。優秀な嫡男を失つた家は、平家の例を見るまでもなく衰退は必定。ラストシーンの鯉(将軍)の死体がそれを暗示させる。
美馬が大介と訣別する覚悟を決めるパーティの場面は、BGMと相まつて恐ろしい場面になつた。血は水よりも濃し、やはり従順な婿よりは、反発する息子の方がましだといふことか。それにしても仲村トオルさんは、悪役が似合ふ俳優になつた。
散弾銃で自殺したのに、あんなにきれいな顔で居られるものかねえ・・・。
「兄さんを殺したのは、ぼくとお父さんです」・・・「天は我を〜」に続くパロディ第2弾*1。元ネタは『新選組!』で山本耕史さんが演じた土方歳三のセリフ、「そいつ(葛山武八郎)を殺したのは、俺とお前(山南敬助)だ」。
このドラマの一番の被害者は大介によつて父と夫とを奪はれた早苗。妄言師が彼女の立場なら、葬式は大川家でやると言つて万俵家とは縁を切るゾ。跡取りが居ない・・・これが現時点での大介唯一の弱みなのだから。
孟子の言葉を引用して大介をやり込める三雲、「あなたにも子供がゐれば・・・」と相子をどん底に突き落とす寧子・・・原作の面白い場面がカットされたのは残念(w
平均視聴率は関西地区で39.3%、関東地区で30.4%、瞬間最高視聴率は関西が44.9%、関東が35.5%

  • 追記。山崎豊子作品は、いづれ全集で読みたいと思つてゐたが、2・3年前に刊行された『山崎豊子全集』はもう品切れになつてゐる。

*1:他にもあるかもしれない。