梅田望夫著『ウェブ進化論』、梅田望夫・平野啓一郎共著『ウェブ人間論』
刊行から一年が経ち、アマゾンレビューが200件を超えたベストセラーの初版本を、今月初めに日吉の住吉書房で発見した。日吉の学生たちの活字離れにある意味で感謝。
ホームページやブログを手掛けるやうな人なら、一度は読むべき好著だとオモタ。ただ、著者のアメリカ暮らしが長いせゐか、カタカナが多いのが気になつた*1。“スーパー・ディストリビュータ*2” なんて一読してすぐ分かる人がどれだけゐるか*3。序章の最後に、年上の同僚アドバイザーから「話は面白いが、想像が出来ない」と言はれたとあるが、実はカタカナの多い話しぶりに辟易されてゐたのではないか。
上の『〜進化論』で知つたが、梅田さんははてなの取締役ださうな。対談相手の平野さんは、はてなにブログを置いてゐる。先に『〜進化論』を読んだので、梅田さんの言ひ分は分かりやすかつた。しかし、平野さんの最近の小説を読んでゐないので*4、彼のネットへのスタンスを、作品を通して確認したら、あらためて読み直さうと思つた。
ユニークなのは梅田さんが取締役としてはてなに入つたときのエピソード。はてなの運営者たちの幼児性を垣間見たやうな気がした。優秀な頭脳を持つてゐても、一皮剥けば(ry
平野さんは自身を “団塊ジュニアに含まれる世代” と言つたが、一般的に75年生まれはそれに含まない*5。梅田さんが「七五年、七六年、七七年生まれ辺りが、ゴールデンエイジ*6」と言つたが、こちらの括り方が妥当だ。この世代は、中田英寿さんを中心としたサッカー日本代表のゴールデンエイジと重なる。
『〜進化論』で、妄言師がいかにネットを使ひこなせてゐないかを思ひ知らされたので、とりあへずはこの2冊で勉強する。