文化庁メディア芸術祭10周年記念アンケート
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アニメ部門に参加しました。選んだのは以下の10作品、選考基準は作家主義です(順不同)。
- 『ペリーヌ物語』 監督:斎藤博・・・今のテレヴィアニメが失つた “脚本*1で見せる” アニメ。テレヴィなのに何故「アートアニメーション」の扱ひなのでせうか。
- 『ルパン三世カリオストロの城』 監督:宮崎駿・・・宮崎作品は『コナン』『カリ城』『ナウシカ』『ラピュタ』『トトロ』のうちならどれでも良いが、大塚康生さんも評価したかつたので*2。
- 『アルプスの少女ハイジ』 監督:高畑勲・・・『母をたずねて三千里』でも良かつたが、『ハイジ』の方が名作系のエポックメイキングな作品のため。
- 『ガンバの冒険』 監督:出崎統・・・出崎監督の代表作でもあり、東映系・虫プロ系のコラボレート作品の成功例として。
- 『機動戦士ガンダム』 監督:富野喜幸・・・富野監督を選ばないわけにはいかないぢやないか。
- 『機動警察パトレイバー2 the Movie』 監督:押井守・・・タツノコ系からは押井監督をチョイス。『うる星やつら』にするべきか迷つた。
- 『新世紀エヴァンゲリオン』 監督:庵野秀明・・・庵野監督と云へば『エヴァ』よりも『ふしぎの海のナディア』、が妄言師の評価だが、作画崩壊の『南の島編』さへなければ・・・。
- 『美少女戦士セーラームーン シリーズ』 シリーズディレクター:佐藤順一・幾原邦彦・五十嵐卓哉・・・上記の監督たちは作家性といふものが作品にものすごく反映されるが*3、佐藤監督はさういふものを強調させずに確実にヒット作を送り出す。
- 『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』 監督:原恵一・・・『オトナ帝国』のやうなノスタルジーが売りの作品は、外国人には分かり難いのでは。また、監督の個性が原作を凌駕した作品の典型として、妄言師は『オトナ帝国』よりも高評価をつける。
- 『千年女優』 監督:今敏・・・劇場用映画で良い仕事をするマッドハウスを評価したかつた。また、上記の『クレしん』とともに日本らしさが描かれた作品を選びたかつた。
50・60年代はあまりに古くてなじみが薄いので外した。図らずも80年代が一作も入らなかつた。『千年女優』の代はりに、細田守監督の『時をかける少女』を加へるべきか迷つたが、細田監督はこれからもつと面白い作品を残すと思ふので敢へて入れなかつた。
- 追記。トラックバックを送られたのを機に、読みやすいやうに少し手を加へた。(9月1日)