『時をかける少女』若干のネタバレ有り
細田守監督の天下取りへの第一歩を見届ける*1。
一昨日、映画を観るに先立ち、長年積ん読になつてゐた原作小説*2を読んだ。原作小説は、主人公・芳山和子の言葉遣ひの上品さが、時代を感じさせた。
アニメ映画に関しては「主人公は和子ではなく姪の紺野真琴、ストーリーはアニメのオリジナル」といふ情報しか知らなかつたが、実際はストーリーの要所要所に原作の内容が上手に組み込まれてゐて、“原作:筒井康隆” の名に相応しいものになつてゐる。
真琴を演じた仲里依紗さんの声の雰囲気が高山みなみさんに似てゐて、それ故かほとんど違和感を感じなかつた。和子を演じた原沙知絵さんも落ち着いた大人を好演してゐた。和子は『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』で原田知世さんが演じた魔女を髣髴させる。細田監督はああいふ落ち着いた女性が好みなのかな。
繰り返されるタイム・リープ(時空間移動)は天丼*3のやうでをかしい(w 何度転がつても絶対にパンツが見えない鉄壁のスカート(w
道路標識や影の使ひ方など、細田作品の名物は相変はらずだ。
ラストは原作と違ひリセット落ちにしなかつたので、真琴の成長譚として楽しめた。
貞本キャラの “のび太泣き” に感動!!! 綾波レイにあんな泣き方をさせたいものだ(w
これから絵コンテを読みながら作品の余韻に浸らうかと思ひます。DVD買ふぞ!*4